普段、私たちはアニメを見て色んな感想を持ったり、話したりしています。
小さい子供から大きい大人まで、日本人であれば必ず一度は目にした事があるアニメ。
そして、多くの人を魅了し、虜にしていわゆる「オタク」へと変貌させるアニメ。
そんなアニメも、今と10年前、20年前、30年前では、その役割や業界の仕組み、
そしてリリースされる作品やマネタイズ手法、排出される作品の傾向等が全然違います。
では、実際アニメ業界とはどんな様相を呈しているのでしょうか?
連載コラム「アニビジ」と銘打ち、本格的な物とまでは行きませんが、
素人なりに私「はねぐる」が調査した内容をちょいちょい公開していこうと思います。
まず初めにルール案内として、調査した内容などは通常記述。
独自の意見や視点については
この様な記述方式
で記事を書いていきますので、よろしくおねがいします。
アニメ業界に関わる会社とセクションを大雑把にわける
一言にアニメ業界と言ってもそれぞれのセクションがあります。
大雑把に分けると次の3点になります。
- 作る
- 配給する
- 管理する
今後私が説明するのは上記の3点を中心に行うという事を念頭に置いて頂けると幸いです。
本来は作るの前に動いている「ビジネス」があるのですが、そこは割愛します。
あまりにも取り扱う範囲が広くなるのでカバーしきれませんw
アニメを作るのはビジネスである
「アニメを作る」
アニメ好きが一番興味を示すポイントがここではないでしょうか。
しかし、まずアニメを作るという事には大きなひとつの目的があります。
「お金を儲ける」
身も蓋もありませんが、何よりもこれが一番大事です。
綺麗事や理想も大事です、最高の起爆剤である事には違いありません。
ですが、お金を儲けることを忘れた場合どうなるか?
例えるならば
「車やロケット等の車体にのらず、起爆剤だけ抱えて火をつける行為」です。
そして、生まれる結果は
「爆死」です。
作品が世に広まり、お金の流れが出来あがってこそ、初めてそこに携わる人が生活出来ます。
そして、その人たちの生活が成り足ち・余裕が出来るという事で良い作品が生まれる可能性が大きくなります。
そういった人たちが沢山生まれればアニメ業界という世界へ良い人材が集まってきます。そのプラスの循環が起きるとアニメ業界は大いに発展し、良作が多数輩出されるのです。
今のアニメ業界はどうでしょうか?
理想的な循環に入っているでしょうか?
さて、大前提である「お金を儲ける」というお話ですが、
どうやって儲けるのか?という事が次のポイントになってきます。
ここからアニメを作るがスタートします。
アニメを作る
一言にアニメを作るといっても、そこには多くの人達が多くの工程を重ねて成り立っています。
その内容については今後の記事で詳しく説明していきます。
ここでは、大まかな流れをまずは説明しておきます。
①企画
まずは、どこの会社が(誰が)何を目的にし、どんなアニメを作るのか、からスタートします。
ここでは、多くの会社(放送局、広告代理店、アニメ制作会社、出版社、スポンサーなど)が関与します。
どのレベルの企画会議でどの会社が参加するのかは作品により異なります。
②脚本
企画でまとまった内容を基に、脚本家が作品全体のストーリーを書き上げます。
オリジナル作品であれば1から、原作つきなら放送話数にあわせて必要個所の抜粋・不要個所の削ぎ落とし、
また、オリジナルストーリーの追加など再構成を行っていきます。
③デザイン・各種設定
全体の世界観とキャラクターを作品のイメージを確かめながら絵にしていきます。
いわゆるキャラデザやメカニックデザインの方が活躍するセクションです。
併せて線描きの絵だけではなく、色彩設計のスタッフ等も入り全体の色のテイストを決めていきます。
④絵コンテ
脚本は文字で表した物語の全体像ですが、絵コンテはそれを実際の絵におこした物です。
監督や演出が実際の放送を意識して作り上げていきます。
絵コンテは単に絵でキャラの動きを指定するだけではなく、
カメラワークやカット割り、エフェクトの付け方など最終の映像を決めていく下地ともなります。
⑤レイアウト
先述の絵コンテで指定したカメラワーク等の映像に関する流れを具体的に詰めていくセクションです。
ワンシーン毎にどういう角度で写していくか、
背景や写りこむ小道具や物はどうするか等のカメラアングルや配置等を決めていきます。
⑥原画
ここから我々が目にする「アニメ映像」が描かれて行きます。
原画というのは、キャラクターの動きの要点を描いていく役割を担っています。
実は、アニメ作品に登場するキャラクターの動きは順を追って一人の人間が動作の最初から最後まで描いているわけではありません。
キャラクターの動きの要となるポイントをまずは原画が描いていきます。
出来あがった物を作画監督が全体のテイストをチェックし統一感があるかを精査します。
必要であれば差し戻し、修正などを行っていきます。
⑦動画
先程の原画をベースに、キャラクターの動きが自然になるよう間の絵を描いていきます。
原画~動画はあくまで線画なので、この段階ではまだ色はついていません。
⑧色指定・仕上げ
回って来た原画動画をスキャンで取り込み、各シーン毎に最適な(指示された色合い)で着色していきます。
⑨美術
アニメの背景をつくるセクション。
レイアウトを基に用意された「背景原画」を基礎に背景を作り上げていきます。
⑩撮影・特殊効果
原画~美術の工程で出来あがって来た制作物を一つに合成し映像化するセクション。
ここでエフェクトなどの特殊効果を加えたりします。
⑪編集
各セクションから順次仕上がってくる制作物をつなぐセクション。
実は、きっちり順番通り物が仕上がってくる訳ではなく、仕上がりの早い所から順番に上がってきます。
もちろん、カットの長さは絵コンテの段階で決まっており他のセクションもそれを意識して作っているので、
大きな変更や修正など重大な作業はありません。
⑫アフレコ
声優が映像に合わせてセリフを当てていくセクションです。
⑬ダビング
最後のセクションです。
出来あがった映像とアフレコした音声や、BGM、効果音を作品として仕上がるよう合成していきます。
ここで完成した物が、テレビやネット等でオンエアされ我々の目に触れる事となります。
配給する
出来あがったアニメ作品が我々の目に届くには、それを世に広める役割を果たす人や会社が必要です。
配信
一番メジャーな所では
- テレビ局(キー局、衛星放送局、各地方局等)
- オンライン放送局(ニコニコ動画、バンダイチャンネル、dTV等)
といった所がそれにあたります。
流通
また、Blu-rayやDVDを販売するに辺り販売元となる会社も必要となります。
- アニプレックス
- ハピネット
- 東宝
等が挙げられます。
販売
そうして販売元が動いた結果、我々の手元に届く為に各お店の店頭に商品が並びます。
- Amazon
- アニメイト
- ヨドバシカメラ
等が挙げられます。
管理する
結論からいうなれば、ほぼありません。
アニメは本当に権利関係が脆弱です。
正直な所、そこまで手が回らないというのが実情ではないでしょうか。
昨今ようやく音楽でいう所の「ジャスラック」的な動きをしている会社がでてきました。
・モルビート
ですが、さほど大きな影響力は持っていないようです。
まとめ
このような感じで、簡単にではありますが概要をご紹介しました。
本当はもっと記事の内容を詳細に書いていたのですが、書きたい事書いてたら全然終わらなくて・・・。
今回は少し涙をのんで、大まかな概要だけを記事にしました。
6月中には次の記事「アニメを作る編」を書きあげる予定ですので、
また記事がアップされた際は呼んで頂けると幸いです。